阿佐ヶ谷きりん堂接骨院のブログをご覧いただきありがとうございます。
当院では、首や肩がつらい場所だけを見るのではなく、姿勢、筋肉、関節の動き、日常生活での身体の使い方まで含めて、お身体全体を確認することを大切にしています。
特にデスクワークによる首肩の不調は、首や肩そのものだけでなく、背中、肩甲骨、体幹の安定性まで関係していることが少なくありません。
今回は、患者様からご相談の多い
「デスクワークで首肩がつらくなる理由」
について、原因、悪化しやすい生活習慣、セルフケア、来院の目安まで、わかりやすくまとめます。
1.こんな悩みありませんか?
パソコン作業をしていると、だんだん首が重くなる。
夕方になるころには肩がガチガチで、頭まで重い。
仕事が終わるころには首が回しにくく、肩甲骨のあたりまで張ってくる。
このようなお悩みはありませんか。
肩こりや首こりはとても身近な不調ですが、我慢しながら仕事を続けている方が非常に多い症状でもあります。日本整形外科学会でも、肩こりは首すじや首のつけ根から肩、背中にかけての張りや痛み、重だるさを伴うものとして説明されており、同じ姿勢を長く続けることが予防上の注意点として挙げられています。
しかも首肩のつらさは、単なる「疲れ」で終わらないことがあります。
首肩こりが強くなると、頭痛、眼精疲労、集中力の低下、寝つきの悪さなどにつながることもあり、仕事の質や日常生活の快適さを大きく下げてしまいます。首の痛みやこわばりは数週間で軽くなることもありますが、長引く場合や他の症状を伴う場合は注意が必要です。
2.症状の原因
デスクワークで首肩がつらくなる大きな理由のひとつは、長時間同じ姿勢が続くことです。
パソコン作業では、目線が前に固定され、腕は前に出たまま、肩甲骨も動きにくくなります。その状態が長く続くと、首から肩、背中にかけての筋肉が緊張しやすくなり、こりや重だるさにつながります。デスク周辺での長時間の同一姿勢は首や背中の痛みを起こしやすく、作業中もこまめに動くことが勧められています。
もうひとつ大きいのが、頭が前に出た姿勢です。
画面をのぞき込む姿勢になると、首の後ろや肩の筋肉が頭を支え続けることになり、負担が増えます。椅子やモニターの高さが合っていない、肘が浮いている、肩に力が入っているといった環境要因も、首肩の緊張を強める原因になります。オフィス ergonomics の基本として、モニター位置、肘の角度、肩をすくめない配置が重要とされています。
さらに見落としやすいのが、インナーマッスルの働きです。
首には深層の支える筋肉、いわゆる深頸屈筋があり、頭と首の姿勢を安定させる役割があります。慢性的な首の痛みがある人では、こうした深層筋の働きが落ち、代わりに表層の筋肉が頑張りすぎる傾向があることが報告されています。深頸屈筋のトレーニングは、慢性的な首の痛みや前方頭位姿勢の改善に有効だったとするレビューや研究があります。
つまり、デスクワークによる首肩こりは、
「同じ姿勢」「頭の前方化」「肩甲骨の動きの悪さ」「首の深層筋や体幹のインナーマッスルの働きにくさ」
が重なって起こることが多いのです。これは首肩だけの問題ではなく、身体を支える仕組み全体の問題として考える必要があります。
3.悪化しやすい生活習慣
首肩こりを悪化させやすい生活習慣の代表は、座りっぱなしです。
仕事中にほとんど席を立たず、同じ姿勢で何時間も過ごしていると、首肩まわりの筋肉が休む時間を失います。作業環境が整っていても、「動かないこと」そのものが首や背中の不調の原因になりやすいとされています。少なくとも30分ごとに少し動くことが勧められています。
次に、スマホを見る時間の長さも無視できません。
仕事でパソコン、休憩でスマホ、帰宅後もスマホという流れになると、首はほぼ一日中前かがみの負担を受けることになります。画面をのぞき込む姿勢が続くほど、首の筋肉や上背部への負担が増え、肩こりや頭痛につながりやすくなります。首を半分うつむいた姿勢で長時間過ごすことは、首の不調のリスクを高めるとされています。
また、運動不足も大きな要素です。
歩く機会が少ない、背中や肩甲骨を動かす習慣がない、体幹を支える筋肉を使えていない状態が続くと、首肩だけが頑張る身体になりやすくなります。日本整形外科学会でも、肩こり予防として同じ姿勢を避けること、適度な運動や体操、入浴などで身体を温めることが勧められています。
4.セルフチェック
次の項目に当てはまるものがあるか、確認してみてください。
- デスクワークが1日4時間以上ある
- 仕事中、気づくと頭が前に出ている
- 肩が上がりやすく、力が入りやすい
- 首だけでなく肩甲骨の内側も張りやすい
- 夕方になると首肩が重くなり、頭痛まで出ることがある
- 腕を後ろに引く動きがしづらい
- 深呼吸しにくく、胸が開きにくい
- 運動不足を感じている
- 姿勢が崩れやすく、長く良い姿勢を保てない
- 休んでも首肩のこりが抜けにくい
複数当てはまる方は、単なる一時的な疲れではなく、首肩まわりの筋緊張、肩甲骨の動きの悪さ、体幹の支えの弱さが関係している可能性があります。特に、良い姿勢を意識してもすぐ崩れる方は、表面の筋肉だけで支えようとしており、首の深層筋や体幹のインナーマッスルがうまく働いていないことがあります。深頸屈筋の機能低下は慢性頸部痛でよくみられ、そのトレーニングは痛みや機能改善に役立つと報告されています。
5.阿佐ヶ谷きりん堂接骨院での考え方
阿佐ヶ谷きりん堂接骨院では、デスクワークによる肩こりを**「肩だけの問題」**とは考えていません。
首肩のつらさが出ている方でも、実際には背中の丸まり、肩甲骨の固定、胸まわりの硬さ、骨盤の傾き、呼吸の浅さ、そしてインナーマッスルの働きにくさが背景にあることが少なくありません。
特に大切にしているのが、インナーマッスルの視点です。
首でいえば深頸屈筋、体幹でいえば腹横筋や多裂筋のような深い筋肉は、姿勢を安定させる土台です。この土台がうまく働くと、表面の首肩の筋肉が頑張りすぎずにすみます。逆に、土台が弱いままだと、僧帽筋や胸鎖乳突筋、肩甲挙筋などの表層筋ばかりに負担が集中し、慢性的なこりや頭痛につながりやすくなります。深頸屈筋トレーニングが慢性頸部痛や前方頭位姿勢に有効だったという報告は、この考え方を裏づける内容です。
そのため当院では、
- 首肩まわりの筋肉の緊張を確認する
- 肩甲骨や背中の動きをみる
- 骨盤や胸郭の姿勢バランスをみる
- 首の支え、体幹の支えが働いているかをみる
という流れで、お一人おひとりに合わせた施術や運動の考え方をご提案しています。
6.セルフケア
首肩こりのセルフケアでまず大切なのは、長時間同じ姿勢を続けないことです。
理想は30分に一度、難しくても1時間に一度は立ち上がり、肩を回す、背伸びをする、少し歩くなど、小さな動きを入れることです。首や肩の不調では、活動をやめすぎず、こまめに動くことが勧められています。
次に、作業環境の見直しです。
モニターは見下ろしすぎない高さにし、肘は身体の近くで楽に置けるようにし、肩をすくめない状態をつくることが重要です。足裏が床につき、背もたれで背中を支えられる椅子環境も首肩への負担軽減につながります。
そして、ここでぜひ意識していただきたいのが、インナーマッスルを使う感覚です。
首肩がつらい方は、「胸を張って無理に良い姿勢を作る」よりも、まずあごを軽く引き、みぞおちを持ち上げすぎず、下腹をふわっと支えるような感覚を持つことが大切です。首の深層筋や体幹の深い筋肉が先に働くと、肩に余計な力が入りにくくなります。深頸屈筋の低負荷トレーニングは慢性的な首の痛みへの有効性が支持されています。
さらに、蒸しタオルや入浴などで首肩を温めることも有効です。日本整形外科学会でも、肩こり予防・対策として温めることや体操が勧められています。
7.来院目安
デスクワーク後の軽いこりで、休むと楽になる程度なら、まずは環境調整やセルフケアで様子を見ることもあります。
ただし、次のような場合は早めに相談することをおすすめします。
- 首肩のつらさが3日以上続いている
- 頭痛や吐き気、めまいを伴う
- 腕や手にしびれがある
- 痛みが肩から腕へ広がる
- 夜もつらくて眠りにくい
- 仕事に集中しづらいほど不快感が強い
- セルフケアをしても変化が少ない
また、けがのあとに起きた強い首の痛み、しびれ、筋力低下、症状の広がりがある場合は、医療機関での評価が優先です。数日で良くならない首の痛み、腕や脚へ広がる症状、頭痛・しびれ・脱力を伴うケースでは受診が勧められています。
8.まとめ
デスクワークで首肩がつらくなる理由は、単に「座りすぎ」だけではありません。
長時間同じ姿勢が続くこと、頭が前に出ること、肩甲骨が動かないこと、そして首の深層筋や体幹のインナーマッスルがうまく働かず、表面の筋肉ばかりに負担がかかっていることが重なっている場合が多いです。作業環境の調整、こまめに動くこと、温めること、そして支える筋肉を使いやすくすることが、首肩こり対策の基本になります。
阿佐ヶ谷で、デスクワークによる肩こり、首こり、頭痛、首肩の重だるさでお悩みの方は、阿佐ヶ谷きりん堂接骨院へお気軽にご相談ください。
首肩だけでなく、姿勢や肩甲骨、体幹のインナーマッスルまで含めて確認しながら、無理のない改善を一緒に考えていきます。

